花粉症とボクたちの住んでいる環境は
深い関係性にあり、
複雑に絡み合っています。
海外では花粉症というものは
あまり見られないのですが、
日本においては歴史や気候など色々なことが
影響を受けて非常に花粉症が起きやすい状況にあるのです。
今回は花粉症と環境の関係について細かくまとめてみました。
花粉症の歴史
日本は海外と比較しても花粉症がひどい国となっています。
花粉症として最も多いのがスギによる花粉症ですが、
そこには日本の歴史が大きく関わっています。
1980年以降に花粉症が急増したのですが
その原因となったのは戦後に大量に植えられたスギの木でした。
スギの木は成長が早く、木材を大量に作るのに便利だったため
日本の復興のために育てるようになったのです。
言葉通り、日本を建て直すことを目的として
大量にスギの木が植えられたのですが
木材が余ってくると次第に価値がなくなっていき、
スギの木は伐採されることなく
放置されるようになったのです。
放置されたスギの木は今現在も増加しており、
花粉を大量に飛ばして人や動物に対して
アレルギー症状を引き起こしています。
日本は花粉症を起こしやすい環境にある
また、日本では植物が育ちやすい気候であるのも
理由の一つです。
日本は島国であるため海に面しているところが多く、
比較的に湿度もあるため植物が育ちやすい環境にあります。
日本では砂漠もありませんし、気温も安定しています。
雨も定期的に降りますし植物にとってこれほど
良い条件はないでしょう。
先ほど述べたスギの木が飛ばす花粉の他にも
花粉症となる原因の植物はいくつも存在します。
そんな植物が育ちやすい日本だからこそ
花粉症が多くの人々を悩ませているのです。
また、都会では住宅地が密集していたり
ビルなどの複雑な構造をした建物が立ち並んでいるため
花粉が風通しの悪いところに入り込んでしまいます。
東京や名古屋、大阪などの都会は
花粉をまき散らす植物こそ少ないものの
花粉が至る所にひそみやすくなっています。
どこかの山奥にあるスギの木から偏西風に乗って住宅地などの
建物が密集しているところに入り込んで
長い期間そこに居座っていることもあるようです。
日本の経済も関係している?
他にも日本の経済も花粉症と関係しています。
日本では道路や建物が密集している上に
二重構造になっている部分もあり、
工場や車などから出るガスや煙などの
有害な排気物を無意識に吸い込んでしまいやすい
環境にあります。
排気ガスを吸い込んでしまうと人間の体に害を与え、
免疫力を低下させてしまい花粉症を起こしやすく
してしまうのです。
これはマスクをしていれば良いという問題ではなく、
排気ガスによって汚染された草を牛が食べてしまって
その牛によって作られた乳や肉を食べてしまうといった
2次的被害、3次的被害も考えられます。
水俣病 や 四日市ぜんそく などを起こしていた
昔のことを考えるとだいぶ良くなってきていますが
花粉症などを含めアレルギー症状に悩む人が
増え続けているのはこういった
経済面での環境問題も原因の一つとされています。
食事の欧米化による栄養バランスの低下
昔の日本は魚や野菜を中心とした和食料理が基本で
とても健康的な食事をしていました。
しかし、最近では食の欧米化によって
肉や油を使った料理が増えた上に、
お菓子でも砂糖や塩、油を使うものが増えていきました。
それによって栄養バランスが悪くなり、
体の免疫力が低下したことで様々な病気やアレルギーを
起こしやすくなっています。
戦後になってスギの木が増加したことに加え、
食事の欧米化によって免疫力が低下したことから
花粉症が急激に増加したとも考えられています。
お茶を飲まなくなった
経済の発展により食べ物や飲み物が増えていき、
日本では至るところで自動販売機やコンビニ、
さまざまな飲食店などを見かけるようになりました。
それにより食事の栄養バランスが悪化してきていることは
先ほども述べた通りですが、飲み物についても同様です。
日本では普段からお茶を好んで飲む習慣がありましたが、
最近ではコーラやファンタなどの炭酸飲料から
コーヒー、栄養ドリンク等
とにかく色々な飲み物が増えてきています。
そのため砂糖を多く使っているような飲み物を
飲む機会が多くなりました。
お茶にはカテキンやポリフェノールなどによって
体をメンテナンスしたり、健康を維持するような
良い効果があるのですが飲み物の多様化によって
飲む機会が減ったのがアレルギー症状を
起こしやすくなった原因とも考えられます。
普段、あまり甘いものは飲んでいないと思っていても
外出先の飲食店、食後のコーヒーなどで
無意識に飲んでしまっている可能性もあります。
まとめ
以上、花粉症と環境の関係性についてまとめてみました。
しかし、今回紹介したものだけが原因という訳ではなく
人それぞれの住む環境によっても原因は色々と異なるでしょう。
この文章を読んで心当たりがあれば何か対策を考えてみると
花粉症の改善につながるかもしれません。